2024年02月13日

督促業務にオートコールを導入するメリット・デメリット

督促業務にオートコールを導入するメリット・デメリット

電話による督促業務を効率化するためにオートコールを導入する企業が増えています。今回はオートコール督促のメリット・デメリット、どんな業務を自動化、効率化できるか紹介します。

従来の督促業務における課題

従来型の人手に頼る督促業務は現場で多大なリソースを消費し、コスト面でも人的資源面でも現場を圧迫します。具体的にどんな課題があるのでしょうか。

人手不足

業務効率化の流れを受けて、多くの企業の業務部は人員削減傾向にあり、増員も難しい状況があります。特に督促のコールセンターのような部署は、利益を生み出すのでなく、マイナスの状態をゼロにするといった色合いが強いため、企業としては人件費を最小に抑えようという考えになりがちです。人手不足によって督促している顧客に対してのアプローチが少なくなったり適切なタイミングを逃したりすることで、回収の難易度が上がるだけでなく債権放棄につながってしまう可能性があります。

掛け直しの手間

督促電話は繋がらないことが多いため、掛け直す回数が多いです。1日に3回、4回と掛け直していくと、実際の架電数は督促リストの10倍以上になることも珍しくありません。顧客の電話に録音が設定されていた場合、毎回メッセージを吹き込むとその分だけ時間がかかります。

折り返し対応の手間

電話がつながり顧客が出てくれるのが理想ですが、掛けたタイミングでは出れず折り返しの電話をいただくことがあります。それ自体は良いことですが、折り返し対応は地味に現場の業務を圧迫します。まず、こちらから掛けている時点では不要な顧客の本人確認等を行い電話の要件を伝えるもしくは特定の担当者に電話を回す、担当者が別件対応中等の場合は顧客を待たせるもしくは再度折り返しをするといったフローが発生します。折り返し対応は時間がとられるだけでなく、架電して話せた場合よりも人が多くとられてしまうのです。

コミュニケーションコスト

督促電話は確認しなければならない事項があるもののコミュニケーションを図るのが難しい場合があり、通話時間やストレスなどコミュニケーションコストがかかりがちです。例えば返済予定日、返済が滞る理由、いつまでに返済するように約束を取り付けるなど、シビアな対応が必要になります。電話口で口論になったり暴言を吐かれる等もあり、長時間話したけど進展がなかった、スタッフが疲弊しただけということも。

スタッフの精神負担

上記のような業務を行う上で、人手不足によってスタッフの業務負荷は増大する一方、督促先との会話によるストレスも大きく、精神負担により督促業務を行うスタッフの離職率は高くなっております。

督促業務を効率化するには

上記のように人が苦労して行っていた督促業務をオートコールで行うことで、大きく負担軽減することが可能です。オートコールを導入した場合に下記のようなイメージで業務効率化が実現します。

まず、督促リストに掲載している顧客に対してオートコールを行い、自動音声メッセージにより延滞中であることを伝えます。この際に電話機のボタンで請求書の確認有無等を選択してもらうこともできます。

また、繋がらなかった場合や、入金予定日を超えても再度入金が確認できなかった場合はまたオートコールを行います。これを規定回数繰り返しても繋がらなかったり入金がない場合に、初めて専門部署からスタッフが電話したり郵送物を送るというフローに移ります。つまりオートコールの導入によって、債権未収になるリスクの少ない初期対応を任せることが可能になるのです。

督促をオートコールで行うメリット

督促をオートコールで行うことでコスト削減と業務の精度を高めることができます。どのようなメリットがあるのか具体的に見ていきましょう。

コスト削減

前述したように初期の督促業務をオートコールで自動化することにより人件費の削減になります。また、これまで会話によって行っていた支払日の告知や請求書の確認有無を電話機のボタンでの選択式にすることで、通話時間を短縮でき通話料金も抑えることが可能になります。

大量架電できる

オートコールは、休むことなく架電してくれるので人よりも大量に架電することができます。さらに、架電はオートコールに任せて、人間はオペレーター通話が必要な場合のみ対応することで、スタッフのリソースに余裕ができ対応スピードがあがり、督促業務の進行が格段に早くなります。

繋がりやすい時間を狙って確実に架電できる

人間のスタッフの場合、勤務時間が日中のため架電も日中になります。顧客も日中働いているため、電話に出られないことが多く、結果として督促業務がなかなか進みません。かといって夕方以降にスタッフを使うのは日中より人件費が高くなります。オートコールであれば夕方以降の電話も時間さえ予約設定しておけば自動で架電できるため、電話をとってもらえる確率が上がります。

リアクションが得られやすい

オートコールは自動音声および電話機のボタンでの選択式での解答のため、会話を行うよりも明確な回答が得られるのはメリットです。また、督促の電話が人間からかかってくるのに比べ、自動音声の方が心理的プレッシャーが少ないため、顧客からすると電話に出やすいという効果もあり、結果として回答やリアクションが得られやすくなります。

スタッフの離職率低下

オートコールに架電業務を任せることでスタッフの業務負担が減り、より集中すべき段階の督促業務に労力を注ぐことができます。役割がはっきりして1日の業務のスケジューリングもしやすくなるため、労働環境が良くなり離職率の低下につながります。

督促をオートコールで行うデメリット

一方、オートコールによる督促にも自動であること故のデメリットがあります。どのようなものがあげられるのでしょうか。

定型的な応対に限られる

オートコールは自動音声での案内なので、顧客が定形外のメッセージを伝えたい場合には対応できません。顧客から改めて人間のスタッフが対応する電話窓口にかけ直してもらう必要が生じます。

切られやすい

オートコールは電話を取ると自動音声が流れるため、第一印象で怪しいと思われ切ってしまう客が一定数います。また、人間ではないため気軽にガチャ切りできるのも、督促する側からするとデメリットかもしれません。

オートコール督促の活用方法

メリットが多いオートコールによる督促ですが、現場ではどのような活用がされているのでしょうか。ポイントはオートコールによる架電とSMS送信の組み合わせで効果を出すということです。

支払い期日予告

支払い期日が近づいてきたら予告をすることで期限超過を防ぐことができます。予告のために架電をするのは流石にやりすぎですが、顧客の電話番号に向けてSMS送信を行うくらいであれば受け入れやすいのではないでしょうか。Eメールよりも携帯電話に直接届くSMSの方が目を通してもらいやすく、効果が発揮できるはずです。

支払い期限超過のリマインダー

支払い期限が超過している客に対しても、まずはSMSで超過の旨を伝えます。単に忘れていただけなら確認次第払ってくれるので手間がかかりません。また、SMS送信後も反応がない顧客に対してはオートコールで督促を行います。

未払いが続く客への継続的なコール

オートコール督促の電話に出ない顧客、入力した入金日を過ぎても入金が確認できない顧客に対しては、引き続き督促のオートコールを行います。また、このタイミングでオートコールから人間のスタッフに業務をバトンタッチするケースも多いです。

データ分析と次のアクションの設定

オートコールやSMSを用いた督促は全てPC上でソフトを操作するだけで、リストのソート順に自動架電を開始したり、SMSを一括送信したりできます。また、顧客が不在だった、ガチャ切りされた、請求書の確認有無を選択したなど、顧客のアクションは全て自動でデータとして保存され、簡単に分類することが可能です。超過期間や滞納金額等によって分類して次のアクションを決めるということもこれまでより簡単にできるようになります。

オートコール督促なら発助がおすすめ

今回紹介したような督促業務に必要な機能を過不足なく備え導入もしやすいのが「発助」です。IP電話はもちろん携帯電話からの発信にも対応しており、特に携帯電話からのオートコール督促であれば携帯電話会社のかけ放題プランと併用することで通話料を抑えられます。発助なら大きなコスト削減や、イニシャルコストを抑えた導入が可能です。また「発助SMS」と併用することで督促業務の効果を最大化します。督促業務にオートコールの導入をご検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。

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