2024年06月12日

小売店や小規模事業者は電話・ネット受付どちらが良い?それぞれのメリットとデメリット

小売店や小規模事業者は電話・ネット受付どちらが良い?それぞれのメリットとデメリット

小売店や飲食店、美容室などの小規模事業者が予約や注文、問い合わせを受け付ける際、電話受付する場合とネット受付する場合があります。それぞれにメリット、デメリットがありますし、業種や事業規模によっても向き不向きがあります。ご自身の事業や店舗の業務を効率化し、顧客の求めに応じるために、本記事を参考に電話受付かネット受付か、適した対応方法をご検討ください。

電話受付のメリット

電話受付の特徴は簡単かつ柔軟に顧客に対応できること。細かくメリットを紹介します。

顧客にとって問い合わせが楽

個人情報入力や会員登録を事前にしなくて良いので、電話はネットより問合せのハードルが下がります。また、予約や注文も電話口でそのままできるので顧客にとっては楽です。

急ぎの依頼にも対応できる

例えば「10分後に」といった急ぎの依頼でも、電話受付なら対応可能です。ネット受付システムだと非常に近い日時の受付はできないことが多いため、すぐにお願いしたいというニーズには答えにくいです。

イレギュラーな依頼にも対応できる

電話受付であれば人が対応するので、イレギュラーな依頼にも対応できます。数量や組み合わせ、食べられないもの、オプションで入れたいもの、決済の方法、時間帯など、ネット受付だと項目として設定しづらいような項目や複数にまたがるようなイレギュラー対応も、ヒアリングしやすいです。また、道に迷った、少し遅れるなどへの連絡対応も電話受付なら可能です。

営業時間内のみの対応ができる

電話受付は店舗に人がいない営業時間外は対応できないため、夜間や休日に大量の問い合わせや注文が入っていて、出勤したら対応に追われるということがありません。自店舗のキャパシティを超える受付は発生しないので安心です。

電話受付のデメリット

電話はリアルタイムにスタッフが対応しなければならないので、そのことがデメリットに繋がってきます。以下に、どのようなデメリットがあるのかまとめます。

電話対応に時間を取られる

忙しい時間帯に電話がかかってくると、電話対応に時間を取られ、店舗業務を圧迫します。また、顧客からのみでなく営業電話にもいちいち出ないといけないのもストレスです。

電話がつながらないと顧客満足度が下がる

電話が混んでいてなかなかつながらず、店の利用を諦めてしまったり、クレームになるということがあります。「すぐに対応してほしいから電話しているのに」という顧客は一定数います。

営業時間しか受付ができない

店舗に人がいる営業時間しか受付ができないため、受注効率はネット注文に比べると悪くなります。

聞き間違いや認識の齟齬が発生しやすい

電話だと、文書やメールのようなエビデンスが残らないため、数量や日時等の注文内容の聞き間違いや、言った言わない等の認識の齟齬が発生しやすいです。

ネットよりドタキャンされやすい

電話受付だと、多くの場合は来店時の支払いになります。そのため、大量注文や大量席数の予約を受けて、ドタキャンされた場合もキャンセル料をとる手段がありません。こうしたリスクを恐れ、一元客の大量注文や大量席数を断らざるを得ない店舗はよく見られます。

電話受付はどんな業種に向いている

電話対応が向いているのは、スタッフが数名規模、リピーター顧客がメイン、個別対応が多いような業種です。以下に、業種を具体的に紹介します。

弁当店

弁当店は、イレギュラーな注文が入りやすい業種です。弁当の数量や組み合わせ、特別なメニューなどに、注文があった日時に対応できるかは、店舗の状況をリアルタイムで理解した上で決める必要があります。また、当日今から行くといった注文も多いため、即座に対応できる電話対応が向いています。

個人飲食店

席数がそれほど多くない個人経営の飲食店も電話受付が向いています。大規模宴会やコース料理ではなく、数名での来店や常連客や紹介客がメインであれば、電話受付で問題ないでしょう。

整体・マッサージ・エステ・ヘアサロン

オーナーのみ、もしくは2〜3名程度で運営している店舗であれば、電話でそのまま予約受付をするのが早いです。また、当日来店したいという顧客に対応するために、ネット受付と電話受付を併用するのも効果的です。

訪問介護

利用するのが高齢者や障害者のため、デバイスの細かい操作を必要としない電話対応が向いています。また、利用者だけでなく、医療機関、福祉機関等からの連絡は電話でくるため、電話中心の体制を築いておくのが理にかなっています。話す内容も個別性が高いため、口頭で細かくヒアリングする必要があります。

代行運転・タクシー

ドライバーや営業所に直接配車依頼をする場合は電話受付となります。GO等の配車アプリもありますが、高齢者や地元の常連客を中心に電話での配車依頼は根強いです。

工務店

工務店は細かい要望や急ぎの連絡が多い業種です。顧客からの連絡はもちろん、現場の職人、外注先企業や資材の仕入れ元など、電話でのコミュニケーションが多いのが特徴です。

ネット受付のメリット

ネット受付は自動化、効率化をするなら導入すべきとよく語られます。実際、どのようなメリットがあるのでしょうか。

予約や問い合わせなど全部顧客が入力するので店舗側の時間を取られない

ネット受付の場合は、あらかじめ顧客の個人情報や注文・問い合わせ内容などが全て入力された状態で店舗に送信されます。そのため、店舗からいちいち確認する手間がありませんし、エビデンスも残ります。

ネット上で決済できる

予約や注文とネット決済を紐づければ、ネット上で支払いが完了します。また、キャンセル料を登録クレジットカードに請求することでドタキャン対策にもなります。

24時間受付可能

ネット受付だと24時間365日、予約や注文、問い合わせ受付ができます。店舗が稼働していない日時でも受注でき、受注効率を高めることができます。

若い世代の顧客をつかめる

何かを利用するときはスマホから注文や予約するのが当たり前となっている若い世代の顧客を掴むことができます。

イレギュラー対応が発生しにくい

ネット受付はあらかじめ設定した項目に入力したり選択する形式であるため、項目にないようなイレギュラー対応をそもそも要望しにくいです。イレギュラー対応が発生しにくく、スタッフの顧客対応負担を軽減できます。

ネット受付のデメリット

ネット受付ではシステムの費用が発生することや操作の難易度、さらに対応の柔軟性などがデメリットとしてあります。また、ネット申し込みをできない層もまだまだいるという現実もあります。

導入費用や決済時の手数料がかかる

ネット受付は使用するツールの初期費用、月額使用料が発生します。また、ネット決済を導入する場合は決済ごとに手数料も発生するため、ランニングコストがアップします。

スマホやPCに長けていないと運用が難しい

また、初期設定はもちろん、導入後のさまざまな操作など、ある程度スマホやPCの操作に長けていないと、満足な運用をするのが難しいです。これまで仕事でほとんどPCやスマホを使ったことがない人だと、便利になるどころかむしろ商売の足を引っ張るでしょう。

問い合わせ等の対応に時間がかかる

問い合わせが来た場合にはメール等で返信するため、電話口のようにすぐ返答できず文章を考える手間が発生します。

急ぎの依頼等のイレギュラーに応じにくい

ネット受付では、こちらで設定した申込期間や項目以外を入力することできないため、急ぎの依頼や、特殊な数量、商品の組み合わせ等のイレギュラーな対応が難しいです。

高齢者等のPCやスマホの扱いが得意でない人を取りこぼす

ネット受付は高齢者等のPCやスマホの扱いが得意でない顧客が多い店舗や業種には向いていません。問い合わせや予約ができずに、顧客が離れてしまったり、そもそも選ばれにくくなってしまいます。

ネット受付はどんな業態・業種に向いている

ネット受付は事業が成長し従業員が10数人を超えるような規模になり、不特定多数の新規客、あらかじめ用意しているコースや時間帯を選んでもらうような業種に向いています。

団体客や宴会コース予約が多い飲食店

一見客の大型予約が多い飲食店は、ネット予約を導入することでキャンセルによるリスクを抑えることができます。また、コース予約が多いような飲食店も同様です。

スタッフが多い整体・マッサージ・エステ・ヘアサロン

整体・マッサージ・エステ・ヘアサロンなどはスタッフが増えると、全員のスケジュールを管理するのが大変なので、シフト管理システムと連動するようなネット予約システムを導入するのが良いでしょう。

スクール関連

教育事業の中でもオンラインスクールやオンラインサロンのような業種はネット予約との相性が非常に良いです。そもそもがある程度ネットに慣れた顧客層を相手にしています。また通常の通うような習い事でも、規模が大きくなればコマや講座が増えるため、ネット受付で自動化するのが向いています。

電話受付を効率化するナンバーディスプレイ対応の顧客管理ソフトとは

以上、電話受付とネット受付を比較してみました。小規模ビジネスなら無理にネット受付を導入しなくても電話受付で十分というお店も多いことと思います。とはいえ、「電話対応は業務を圧迫するから少しでも効率化したい」という方は多いはずです。

そんな方に便利なのが、ナンバーディスプレイ対応の顧客管理ソフトです。これは、店舗の固定電話やスマホ等に電話がかかってくると、接続しているPCに登録している顧客情報が表示されるというもので、誰からかかってきたのか、これまでどのような取引ややり取りがあったのかを一目で分かった状態で話を進めることができます。

これにより、話を最初から聞かなくても良くなり、電話対応時間を短縮できます。また、記録を残すことで、情報を蓄積し次回以降の対応にも生かすことができます。

オーナー含めて数人で運営しているような小規模事業であれば、これくらいシンプルなツールの方が扱いやすいはずです。まずは電話対応を効率化する目的でナンバーディスプレイ対応の顧客管理ソフトを導入してはいかがでしょうか。

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